TypeTalks 第37回

TypeTalks 第37回

中国語書体と組版のABC 中欧混植と和欧混植の考え方 3

出演:
劉慶、髙岡昌生(嘉瑞工房)
開催:
2016年10月15日(土)18:00~20:00

今まで TypeTalks では中国語(簡体字)の文字・書体・組版を2回ほど取り上げましたが(2015年1月の第27回、2014年9月の第24回)、今回は「欧文組版」の簡体字中国語版《西文排版》の発売を機に、著者と訳者が揃って登場。最新の中国の文字事情についてお聞きしました。

まず、Monotype社が中国で開催したタイポグラフィ・イベント「TypePro」(上海・深圳)の様子をスライドに投影。小林章さんの講演の様子などが紹介されました。

次に、前回、前々回のおさらいで、中国の文字の成り立ちと歴史をざっと振り返ったあと、中国語と他の外国語言語との混植がどのように行われているか、実際の書籍や雑誌を見ながら解説。右から左に横組された中国語とアラビア語の混植などの珍しい事例や、中国語とフランス語で混植されたアート雑誌など、現代中国で流通されている出版物の組版をたくさん見せていただきました。

混植には1つの文章の中で違う言語の表記が混ざる場合、左列と右列とに分かれて組まれる場合、上下に分かれて組まれる場合などがあり、混植といってもさまざまなケースがあることを学びました。また、繁体字でも中国と台湾では組まれ方が違うことなど、細かい違いも教えていただきました。

現代中国の最新組版事情をたっぷりとうかがえた2時間でした。

 

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