TypeTalks 第4回
第4回では、広辞苑やデザイン年鑑などの製本で定評のある製本会社、松岳社 株式会社青木製本所代表、ドイツ製本マイスターの青木英一さんをお招きし、製本にまつわる疑問にお答えいただきました。
基本的な丸背、角背の構造上の違いを説明した後、最近手掛けられた本の背がなぜ角背になったのか、そして現在の量産されている上製本で丸背、角背にする理由はどのような事柄から判断するかなど、興味深いお話をうかがいました。
タイトルになっている「本の背はなぜ丸いのか?」。背を平らにしようとすると、図のように綴じ部分が同じ箇所に重なって厚くなってしまいますが、背を丸くカーブさせると、綴じ部分が重ならず、厚みが均一になるそうです。また、製本方法によって本の開き具合が変わるため、製本方法の違いが中頁のレイアウトをにも影響してくることなど、製本のプロならではのお話をうかがいました。